防犯フィルムとは、窓ガラスを割って侵入する犯罪を防ぐために既存の窓ガラスに貼ることができる手軽な防犯アイテムです。工事が不要で簡単に導入できるため、広く活用されています。
侵入犯罪を防ぐため、官民合同会議で各建物部品の防犯性能試験が行われており、基準を満たした部品は「防犯建物部品」として認定され、5分以上の侵入遅延性能を持つものには「CPマーク」が付与されます。
防犯フィルムも「防犯性能の高い建物部品」に指定されたフィルムのうち、国家検定技能士などの専門業者が施工した場合、CPマークが窓に付与され、より高い防犯効果が認められます。
防犯フィルムの効果
窓ガラスからの侵入を防ぐには、割れにくい防犯ガラスの使用も有効ですが、防犯フィルムを貼ることでガラス全体を交換するよりも低コストで防犯性を高めることができます。防犯フィルムの効果を見てみましょう。
窓ガラスを割って侵入しにくくなる
防犯フィルムを貼ることで、窓ガラスが割れにくくなり、侵入抑止効果が期待できます。警察庁のデータによれば、一戸建て住宅の侵入窃盗の53.5%が窓からで、施錠されていない窓からの侵入や、窓を割っての侵入も多く見られます。防犯ガラスを設置していない窓には、防犯フィルムを活用してみてはいかがでしょうか。
災害時の破損防止効果
防犯フィルムを貼ることで、窓ガラスは地震や台風などの災害時にも割れにくくなり、万が一割れた場合でも飛散を防げるため、ケガのリスクが軽減されます。
防犯フィルムを施工するのメリット
- 防犯効果
一般的な住宅地では、空き巣は5分以内に侵入できないと約70%、10分以内に侵入できないと約90%が諦めるといわれています。通常の窓ガラスは簡単にこじ開けたり割ったりできることが多いですが、防犯フィルムはガラスの内側に貼るだけで、これらの侵入手段を大幅に防ぐことができます。特に、厳しい試験をクリアした「CPマーク」付きの防犯フィルムはより高い防犯効果が期待できます。 - ガラス飛散防止効果
防犯フィルムを貼っておくと、強い衝撃でガラスが割れても飛び散りを防ぎ、破片によるケガのリスクを軽減します。台風などの災害時にも安心です。 - UV(紫外線)カット効果
防犯フィルムの多くはUVカット機能を備えており、紫外線を抑制しながら日光を取り入れることができます。これにより、畳やカーテン、家具の色褪せを防ぐ効果も期待できます。 - 強度向上効果
防犯フィルムを貼ることで窓ガラスの耐久性が向上し、台風や竜巻のような強風、飛来物による衝撃にも割れにくくなります。万が一割れた場合でも、飛散が抑えられ、ケガの予防につながります。 - 透明性
防犯フィルムは85%以上の可視光線透過率を維持するものが多く、フィルムを貼ってもガラスの透明性が保たれます。そのため、室内の日当たりを損なう心配もなく、自然光を取り入れながら防犯効果を得られます。
防犯フィルムは防犯だけでなく、生活の快適性や安全性も向上させるため、総合的な対策として効果的です
防犯ガラスとの違い
防犯ガラスと防犯フィルムには、次のような主な違いがあります。
- 価格の違い
防犯ガラスは、防犯フィルムと比較して一般的に5~8倍の価格がかかります。フィルムに比べて防犯ガラスは製品自体の価格が高く、設置費用も上がる傾向があります。 - 特性の違い
防犯ガラスは2枚のガラスの間に強靭な中間層を挟む構造で、割れにくさを実現していますが、割れた場合には室内に破片が飛散する可能性があります。一方、防犯フィルムはガラスの飛散を防ぐ効果があり、窓の取り付け後に貼り付けることができます。また、よく似た「飛散防止フィルム」は、ガラスが割れた際に破片が飛び散るのを防ぐためのフィルムで、防犯目的とは異なります。用途に応じた選択が重要です。 - 耐用年数の違い
防犯ガラスの耐用年数は約15~20年ですが、防犯フィルムは約10年程度とされています。防犯フィルムは紫外線や環境によって劣化するため、定期的な貼り替えが必要になることがあります。
それぞれの特性を理解し、用途や予算に応じて選ぶと良いでしょう。
防犯フィルムのデメリット
防犯フィルムには以下のようなデメリットと注意点があります。
デメリット①:劣化しやすい
防犯フィルムは耐用年数が約10年とされており、20年ほど持つ強化ガラスに比べて劣化が早いです。時間が経過するとフィルムが劣化して防犯性能が低下するため、10年程度で貼り替えが必要になります。
デメリット②:貼るのに技術がいる
防犯フィルムを窓に貼るには技術が必要です。貼り方に慣れていないと気泡が入ったり、透明度が低下することがあります。適切な防犯効果を得るためにも、フィルムの貼り付けは業者に依頼するのがおすすめです。
防犯フィルムを導入する際は、耐用年数と貼り付け方法に注意し、定期的なメンテナンスを見据えた計画が重要です。
防犯フィルムの施工は専門業者に相談を
防犯フィルムはDIYで施工できる商品も数多く販売されていますが施工不良による剥がれやズレなどが出てしまう可能性があります。
防犯面を高めるためにもしっかりとした施工を専門業者に依頼する事をおすすめします。
SINではフィルム施工も対応しております。ぜひ一度ご相談ください