クロス(壁紙)の役割についてご存じですか。
リフォームを検討している方の中には、クロス選びで困っている方がいるのではないでしょうか。クロスの役割を知ると目的に合わせてクロスを選ぶということができるようになります。
この記事でクロスが持つ役割について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

クロスの役割について

クロスが持っている役割は主に以下の4つです。

  • 天井と壁を仕上げる
  • 空間を演出する
  • 室内環境を整える
  • 下地を保護する

天井と壁を仕上げる

クロスには、天井と壁を仕上げる役割を持っています。
下地のベニヤ板やプラスターボードがむき出しのままでは味気ない空間になってしまいますが、クロスを貼ると生活するのにふさわしい部屋に仕上げることができます。

空間を演出する

クロスには空間を演出する役割もあります。
ただ天井と壁を仕上げるだけではありません。豊富な色や柄があるクロスの特徴を活かしてコーディネイトすると様々な空間を演出することができます。同じ形や広さのお部屋でも選び方ひとつで、まったく別の空間にできます。

室内環境を整える

クロスによって室内環境を整えることができます。
消臭や調湿といった機能や汚れや傷に強い性能をもつクロスがあります。部屋の目的を考えて機能性のあるクロスを使うことで、快適な室内環境をつくることができるでしょう。

下地を保護する

クロスには、下地のベニヤ板やプラスターボードを保護する働きがあります。
むき出しの下地は汚れやすく、水や湿気によって被害が発生する可能性があります。クロスは水や湿気に強く、汚れを拭いて落とすこともできるので、下地を保護することができます。清掃面など日常的な使い勝手も格段に向上します。
あえてむき出しの下地を仕上げにする空間デザインもありますが、メンテナンス性を重視するのであれば、機能面で優れるクロス仕上げを検討するのもいいでしょう。

クロスの種類について

素材の違いによって様々な種類のクロスがあります。
リフォームで使われる主なクロスについて紹介します。

ビニルクロス

最も使われているのがビニルクロスです。
色や柄の違いによるグレードの違いで金額が変わりますが性能に差はありません。
ビニルクロスには豊富な色柄があるので、好みに合ったものを見つけられるでしょう。

機能性クロス

機能性クロスは、消臭や調湿機能などを持たせたビニルクロスです。
主な機能には以下のようなものがあります。
 消臭機能
 調湿機能
 抗ウイルス
 抗アレルギー
 汚れ防止
 耐久性強化
使用する人や空間に合わせて機能性のあるクロスを選ぶことで、快適な空間をつくることができます。

珪藻土クロス

ベースとなる紙の上に珪藻土が塗られているのが珪藻土クロスです。
珪藻土クロスを使うことで、左官工事ほどの手を掛けずに珪藻土仕上げに近い自然の風合いと調湿性を得ることができます。
薄い材料なので下地に凹凸があると仕上がりに影響出たり、一般的なクロスと比べてつなぎ目が目立ちやすいなど施工の技術が必要な点は注意してください。
珪藻土クロスを使いたい方は、依頼する業者の施工実績を確認するようにしましょう。

布クロス、紙クロス

木綿や麻でつくられた布クロス、和紙を利用した紙クロスがあります。ビニルクロスと比較するとコストは高くなりますが、優れた風合いで温かみのある落ち着いた空間をつくることができます。

輸入クロス

海外製のクロスになります。
一般的なクロスは材料の幅が90cmであるのに対して60cmなど変則的なサイズのものがあるので、注文するときには注意が必要です。変則的なサイズであるため一般的なものと比べて材料が多く必要になります。クロスの値段も高額なためコストがかかります。
とはいえ、国産のクロスにはないデザインがあるものが多く魅力的で人気があります。
目的に合ったクロスを選びましょう
壁紙のリフォームを検討するときは、目的に合ったクロスを選ぶようにしましょう。
クロスは建物で使う仕上げ材の中でも、最も色や柄が豊富で多くの機能を持っている材料です。選べる種類が多すぎるため、なかなか決められないということもあるでしょう。
部屋を使う目的やどんな人が使うのかという観点で選ぶと決めやすいのではないでしょうか。