住宅の床材には、フローリングやタイル、カーペットなどさまざまな種類があります。その中でも、比較的手軽に施工でき、水まわりにも使いやすい床材として人気があるのが「クッションフロア」です。

リフォームや模様替えを検討している方の中には、「クッションフロアとはどんな床材なのか」「家のどこに使うのが向いているのか」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

クッションフロアはデザインの種類が豊富で、木目調や石目調、タイル調などさまざまな雰囲気を楽しめることも特徴です。一方で、すべての部屋に最適というわけではなく、場所によって向き・不向きがあります。

今回は、クッションフロアの特徴やメリット、お家の中で施工に適している場所について詳しくご紹介します。

クッションフロアとは?

クッションフロアとは、塩化ビニル素材を使用したシート状の床材です。

一般的には「CF」と略して呼ばれることもあります。

名前の通り、床材の内部にクッション性を持たせた構造になっており、フローリングなどと比べると足触りがやわらかいことが特徴です。表面にはさまざまなデザインが印刷されており、木目や大理石、モルタル、タイルなど、本物の素材に近い見た目の商品も増えています。

厚みは商品によって異なりますが、住宅用として使用されるクッションフロアは比較的薄く、既存の床材の状態によっては上から施工できる場合もあります。材料費や施工費を抑えながら床の印象を大きく変えられるため、住宅リフォームでもよく使用されています。

クッションフロアのメリット

クッションフロアには、住宅で使いやすいさまざまなメリットがあります。

まず大きな特徴が、水や汚れに強いことです。

表面がビニール系の素材でできているため、水をこぼした場合でも床材内部へ染み込みにくく、雑巾などで簡単に拭き取ることができます。

飲み物や調味料などをこぼしやすい場所でもお手入れしやすいため、キッチンや洗面所などとの相性が良い床材です。また、フローリングに比べて施工費用を抑えやすいこともメリットです。

床を張り替えたいものの、「なるべくリフォーム費用を抑えたい」という場合にも選択肢になります。さらに、デザインの種類が非常に豊富です。

ナチュラルな木目調から、高級感のある大理石調、シンプルなモルタル調、かわいらしいタイル柄まで幅広い商品があります。床の色や柄を変えるだけでもお部屋の印象は大きく変わるため、インテリアを楽しみたい方にもおすすめです。

洗面所はクッションフロアと相性の良い場所

住宅の中でも、クッションフロアが特に適している場所のひとつが洗面所です。

洗面所では、洗顔や歯磨き、洗濯などによって床に水が飛ぶことがあります。また、お風呂上がりに濡れた足で歩くことも多いため、床材には耐水性が求められます。

無垢材などの天然木は水分を吸収しやすく、濡れた状態を放置すると変色や劣化につながる可能性があります。その点、クッションフロアは水分を拭き取りやすいため、洗面所に適しています。さらに洗面所は面積が比較的小さいため、柄のあるクッションフロアを取り入れやすい場所でもあります。

例えば、ヘリンボーン柄やタイル柄などを選ぶことで、洗面所をおしゃれな空間に仕上げることもできます。

トイレにもおすすめ

トイレもクッションフロアがよく使われる場所です。トイレの床は水だけでなく、汚れや臭いにも配慮する必要があります。クッションフロアは表面が拭き掃除しやすいため、日常的な掃除が比較的簡単です。

フローリングのように板と板の隙間が多くないため、汚れが入り込みにくい点もメリットです。また、トイレは床面積が小さいことから、リフォーム時にデザイン性の高いクッションフロアを選ぶ方も多くいます。

壁紙と床材の組み合わせによって、ホテルライクな空間やナチュラルな空間など、さまざまな雰囲気を演出できます。ただし、便器周辺の施工には細かなカットが必要になるため、きれいに仕上げたい場合は専門業者への依頼がおすすめです。

キッチンにも使いやすい

キッチンもクッションフロアが適している場所です。料理中は水だけでなく、油や調味料、食材などが床に落ちることがあります。

そのため、床材を選ぶ際には掃除のしやすさが重要です。

クッションフロアであれば、汚れた部分を比較的簡単に拭き取ることができます。また、クッション性があるため、長時間立って料理をする際の足への負担を軽減できる場合もあります。

さらに、食器などを落とした場合に、硬いタイル床と比べて衝撃を和らげてくれることもあります。木目調のクッションフロアを選べば、リビングのフローリングと雰囲気を合わせながら、キッチン部分だけ水や汚れに強い床にすることも可能です。

脱衣所にも向いている

洗面所と同様に、脱衣所も水分が床に付着しやすい場所です。お風呂から出た直後は身体や髪から水が落ちるため、床が濡れやすくなります。

クッションフロアは水に強く、濡れた場合でも拭き取りやすいため、脱衣所の床材として使いやすい素材です。

ただし、耐水性があるからといって水分を長時間放置してよいわけではありません。床材の端や継ぎ目から水分が入り込むと、下地に影響を与える可能性があります。濡れた場合はなるべく早く拭き取ることを心掛けましょう。

ペットを飼っている部屋にも

犬や猫などのペットを飼っているご家庭でも、クッションフロアが選ばれることがあります。ペットが水をこぼしたり、粗相をしたりした場合でも掃除しやすいためです。

また、フローリングよりもやわらかいことから、商品によってはペットの足腰への負担を軽減できる場合があります。ただし、一般的なクッションフロアは爪などによって傷が付く可能性があります。ペットがいる住宅では、傷に強いタイプや滑りにくいタイプなど、ペット対応の商品を選ぶとよいでしょう。

子ども部屋に使う選択肢も

小さなお子様がいる家庭では、子ども部屋や遊びスペースにクッションフロアを使用する方法もあります。フローリングよりも多少クッション性があるため、転んだときの衝撃をやわらげる効果が期待できます。

また、お絵描きや食事などで床を汚してしまっても掃除しやすいことも魅力です。ただし、クッションフロアだけで転倒時の安全性を十分に確保できるわけではありません。小さなお子様が遊ぶスペースでは、必要に応じてジョイントマットなどと組み合わせるとよいでしょう。

クッションフロアがあまり向いていない場所は?

使い勝手の良いクッションフロアですが、すべての場所に適しているわけではありません。例えば、家具を長期間置くリビングなどでは、家具の脚の跡が残ってしまうことがあります。

重たい棚やソファ、テーブルなどを同じ場所に置き続けると、クッションフロアがへこんでしまう可能性があります。また、素材の性質上、フローリングや天然石などと比較すると高級感や質感では劣ると感じる方もいます。

住宅全体を重厚感のある内装にしたい場合には、本物の木材やタイルなどのほうが適していることもあります。クッションフロアは、「価格」「お手入れのしやすさ」「水への強さ」などを重視する場所へ部分的に使用するのがおすすめです。